走る、跳ぶなどのスポーツ競技者に多いスネの内側の痛みはシンスプリント(過労性骨膜炎)の可能性があります。
シンスプリントは足のスネの内側に慢性的な痛み生じるスポーツ障害で、足首や指を曲げる筋肉と脛骨(スネの骨)の付着部に過度のストレスがかかり痛みが生じると考えられています。
シンスプリントを引き起こす要因
シンスプリントは引き起こす要因について以下が挙げられます。
オーバーユース(使いすぎ)
陸上(中、長距離ランナー)やサッカー、バスケットボールなどの練習による過度の使い過ぎにより痛みを引き起こす可能性があります。
また、春は新入生が部活に入部し、急激に運動量が増加することからシンスプリントになりやすく、運動量の調整には注意する必要があります。
扁平足・回内足
扁平足や回内足(足裏のアーチの低下により、足首が内側に傾いた状態)は地面からの衝撃吸収が難しく、生体力学的にシンスプリントになる可能性が高いことがわかっています。
クッション性の低い靴や固い地面での運動
クッション性の低い靴でのトレーニングやアスファルトなど固い地面でのトレーニングは、ふくらはぎの筋肉への負担をより大きくする為、シンスプリントになるリスクを高める要因となります。
筋肉の柔軟性の低下
ふくらはぎの筋肉の柔軟性の低下はシンスプリントの要因となる可能性があります。
ふくらはぎの筋肉の一部に、脛骨へ付着する筋肉があり、その筋肉の柔軟性が低下することで脛骨の付着部にストレスが増加する為と考えられます。
スネの内側に痛みを感じたら?
シンスプリントはスネの内側を押すと痛む、痛む所が熱っぽい、走ると痛いなどの不快感があります。
しかし、運動を始めると徐々に痛みが軽減することから、いつも通りの運動量となり、痛みの改善が長引くだけでなく悪化することも少なくありません。
痛みが軽度の場合
- 運動量を減らす
- 運動後はアイシングをする
- ふくらはぎの筋肉を入念にストレッチ
こんな痛みには注意
- 何もしていなくてもスネの内側が痛む
- 日常生活に支障が出る
- 脛骨をコブシで叩くと響く痛みがある
- 痛みの範囲が狭い
このような痛みは、疲労骨折の可能性も考えられます。
我慢せず早めに医療機関へ受診をおすすめします。
痛めない為には?
シンスプリントを予防する為には習慣的にストレッチを行い、ふくらはぎの柔軟性を保つようにしてください。
また、足の指や足首を動かす筋肉を鍛え、日々の運動量に耐えられるカラダ作りをしましょう。
練習場所やシューズにも気をつけて
アスファルトやコンクリートなど固い地面での走り込みやジャンプは避けるようにしてください。
また、クッション性の高いシューズやインソールを活用することで、地面からの衝撃を緩和しスネへとかかる負担を軽減できると考えられます。
まとめ
シンスプリントは過度の運動量の増加により痛めることが多く、無理をして運動を続けると痛みが長引いたり、ひどくなることも考えられます。
スネに違和感を感じたら、運動量を減らすなど早めの対策をとるようにしてみてください。